マモノミカドヤモリ(Mniarogekko chahoua)は樹上性ヤモリの一種で、ヤモリ科イシヤモリ亜科に分類されます。
従来はミカドヤモリ属(Rhacodactylus)に分類されていましたが、現在は本種のみでMniarogekkoという新しい属に分類されています。
名称について
名称 | |
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学名 | Mniarogekko chahoua |
英名 | Mossy New Caledonian Gecko, Bavay's Giant Gecko |
別名 | チャホウアミカドヤモリ、ババイジャイアントゲッコー、マモノミカドヤモリ、ババイミカドヤモリ |
種名であるchahouaがニューカレドニアの言葉であるカナク語で悪魔,魔物を意味する事から和名の「マモノミカドヤモリ」が付けられました。
本種の愛好家の間ではチャホア又はチャホウアと呼ばれています。
出典: 冨水明 『新版 可愛いヤモリと暮らす本 レオパ&クレス』 エムピージェー〈アクアライフの本〉、2010年2月13日、59頁。ISBN 978-4-904837-00-9。
また英名のMossyは苔状という意味であり、その名の通りコケに擬態していると考えられているのが特徴です。
分布について
ニューカレドニア本島中部および南部、パイン島に生息する固有種となります。ニューカレドニア本島とパイン島の個体群では体型や体色に差があるとされています。繁殖する場合はロカリティ(採集地)を混ぜないように注意することが望ましいです。
ロカリティについて
分布についてでも触れましたが、本種はニューカレドニア本島とパイン島の個体群では差があるとされています。
それぞれ
- ニューカレドニア本島(メインアイランド) / Grande Terra
- パイン島 / Isle of Pines
と表記されます。
本島の2種
またCreeper No.72 2015 P.52~において、ニューカレドニア本島(グランドテール島)でも2種に分かれるとされる論文が和訳されています。
この論文では今まで流通しているパン島(パイン島)の個体群は評価されていませんが、グランドテール島では
- サウザンモッシーゲッコー(既存の種)
- ノーザンモッシーゲッコー(新しく分類された種)
について書かれています。
流通している個体はパン島以外の個体群についてはサウザンモッシーゲッコーになる筈ですが、密漁によりノーザンモッシーゲッコーの純血又はサウザンモッシーゲッコーとの交雑個体が流通している可能性が示唆されています。
流通個体について
ニューカレドニアは野生動物の輸出を禁止していますので、研究用に海外に持ち出された個体に由来するCB個体のみが流通しています。
出典: 江藤勝康 「世界のヤモリを楽しむ ミカドヤモリ」、『クリーパー』 (クリーパー社) 第35巻136, 139-140, 148頁、2006年。
参考図書
新版 可愛いヤモリと暮らす本―レオパ&クレス (アクアライフの本)
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