属(genus)とは分類学における階級の一つで、科の下に位置し種の上に位置します。
分類は界、門...属、種、亜種のように階級が存在します。
種と亜種の違いは種と亜種の違いに記載していますが、「属とは何なんだろう」と考える際には階級を上から考えるのではなく下から考えるのが解りやすいと思います。
まず一つの動物をピックアップします。
その動物に対して地理的変異パターンが確認され、且つ「(形態での判断なので)恐らくこれは生殖可能であろう」と判断したものが亜種となります(地理的変異パターン等についての詳細は種と亜種の違いを参照)。
その動物と比較し、基本的な体の構造や性質がほとんど共通であり、些細な部分でのみ区別できる
(出典: 属 (分類学) - Wikipedia)が恐らく生殖は出来ないであろう動物は別種となります。
この「基本的な体の構造や性質がほとんど共通であり、些細な部分でのみ区別できる」種をまとめたものが属となります。
界(動物界、植物界)のような大きな階級は別としても、属や科に関しては種ありきで設けられていると考えると解りやすいです(実際の動物分類学でこの様なアプローチを取られているかは不明です).
生殖について
同じ属内でも別種同士は生殖が行えず、亜種同士は生殖が可能というのが分類学の定義となります。
A属
|-種a
| |-亜種a1
| |-亜種a2
|-種b
a1とa2は亜種なので生殖可
aとbは別種なので生殖不可
但し、これは「こうあるべき」という定義で実際には生殖の有無を確認してから分類を行うのではなく、形態(見た目.鱗の数など)で分類を行います。
その為に生殖可能と判断し亜種とされたa2
が後に別種とされたり、b
が亜種になるなど変更される事があります。
より詳しくは亜種とは何かを参照して下さい。