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[翻訳] リリー・ホワイト プロジェクト


編集履歴

Lilly White

以下の本文はリリー・ホワイト(Lilly White)の作出元であるLillyexoticsCrested Gecko Care - Lillyexoticsの翻訳となります。読みやすい様に若干言い回しを変更していたり、章節を分けています。より厳密な情報を知りたい方は上記リンクから原文をご確認下さい。

また原文に従って本文では共優性としていますが、正しくは不完全顕性だと考えられます(優性の法則と拡張のまとめを参照)。

本文

リリー・ホワイトの発見

2010年末に我々は素晴らしく特徴的なクレステッドゲッコー(Crested Gecko)をランダムに孵化させた。この個体はピンストライプのように見えたが、同時に見事な白とクリーム色の個体だった。これまでに孵化した個体や他の場所で見た個体とは明らかに、全く異なっていた。

幸運なことに、私たちのこの小さなリリー・ホワイトのベビーは男性であることがわかった。2012年に我々は彼を三匹の若い処女の雌と交配させ、すぐに数個の真珠色の白い卵を得た。

数ヵ月後、最初に孵化した卵は父親と同じ見た目(翻訳者注: 原文では同じである事をより強く主張するためにレプリカという表現を使っています)であり、この形質は単一遺伝であることが示唆された。孵化した2個目の卵は3個目、4個目と同様にノーマルな表現型であった。それから5個目以降でまたリリー・ホワイトが産まれた。

スーパー体の確認

数ヶ月の間に産まれた子供の約半分はリリー・ホワイトで、残りは普通のハーレクインであることが明らかになった。我々が扱っているのは優性/共優性の形質であり、リリー・ホワイトが共優性であると考えるのは理にかなっているように思われた。次の明確な目標は Lilly White x Lilly White を繁殖させて、ボールパイソンで見られるようにパターンや色を誇張したり変化させたりするような優性または スーパー体があるかどうかを確かめることであった。

2014年に私達は答えを見つけました………。答えはイエスでありノーでもあった。そう、その中でスーパー体が得られ、それは均一な白いリューシスティックな個体であった。しかしそれらは孵化してもすぐに死んでしまうか、孵化にまで至らないかった。これは他の爬虫類のある種のリューシスティックなモルフでもで知られている現象だ。私たちはこれまで種親を変えて試して見ましたが結果は変わらなかった。我々はまだちゃんと成長するリューシスティックな個体を孵化させていないので、このスーパー体に名前を付けていない。

しかしリリー・ホワイトはヘテロ接合体でも素晴らしい外見であり可能性に満ちている。またノーマルな個体と繁殖させてリリーホワイトを得ると、その子孫の外見に大きな影響を与えるようだ。

組み合わせによる表現型の種類

私たちがよくされる質問は、リリーホワイトの繁殖に最適な既存の品種は何かということだ。答えは簡単ではない。リリー・ホワイト自体の遺伝は多くの場合予測可能だが、それ以外の個体の表現型は多因子遺伝であり猶且つその遺伝パターンは「カオス」である為、特定の組み合わせから産まれてくる子の見た目を予測するのは難しい。

ハーレクインとトリカラー

ハーレクインと交配すると実に多様な品種が得られます。イエロー/ブラウン/オレンジのハーレクインが得られ、更には綺麗な白またはクリーム色の子孫を得ることができる。極端なハーレクインとトリカラーは側腹部により多くの色が発色する傾向があった。

ピンストライプ

ピンストライプと交配するとパターン(翻訳者注: パターンとはフレイムタイガーなどの模様の事)が殆ど発生せず、より綺麗なストライプのラインを得ることが多いが、100%の確率ではない。

レッド

レッドとの交配は子の表現の予測にかなり信頼性が持てる。例えば赤っぽいリリー・ホワイトを普通のレッド・ハーレクインと交配すると、大抵の場合はとても赤いリリー・ホワイトが生まれる。

スーパーダルメシアン

スーパーダルメシアンとの繁殖は恐らく最大の驚きであり、その殆どが美しいオレンジ色とクリーム色の(そしてあまりむらの無い)子孫が生み出された。普通の観察者にとってはこれらはリリー・ホワイトと認識できないだろうが、我々はずっとそれらがリリー・ホワイトであることを証明してきた。

今後について

リリー・ホワイトの表現型の多くは教科書的(翻訳者注: ギャラリーに記載されている様なわかり易い見た目の事を意味している)に見えるが、奇妙で非常に素晴らしい種類のものが作られる可能性がありそうなるだろう。もしかしたら、将来はいろいろな種類の新しい名前が出てくるかもしれません......

これまでに確認出来た表現の多様性の一部は、ギャラリーで見ることができます。将来的には他のクレステッドゲッコーの飼育者がこのモルフを別のラインに加える事で、絶対にクレイジーな個体が生産されるだろう。そしてこのモルフを新しいレベルに引き上げることは確実である。

ベビーの判別方法

ベビーにリリー・ホワイトが遺伝しているか判別するにはハッチアウトした時に、特に教科書的な見た目であれば通常は遺伝しているのが明らかである。時には「遺伝しているか、していないのか」 と悩むこともある。しかし孵化時に疑問を抱いていた個体も数カ月後にはリリー・ホワイトが遺伝しているか、または遺伝していないか明らかになった。

また私たちは何度か「ノーマル」 だと思っていたベビーが成長するにつれてリリー・ホワイトであったことも経験している。よって念のために全てのベビーを数か月間は手元で育てて、リリー・ホワイトが遺伝しているか確認することを推奨している。

遺伝パターン

我々はリリー・ホワイトとの交配によって得られたリリー・ホワイトに見えないシブリング(兄弟)は、リリー・ホワイトの遺伝子を持たないと信じている(翻訳者注: クレステッドゲッコーは通常、リリー・ホワイトが発見されるまで全ての表現型が多因子遺伝でした。よってここではリリー・ホワイトが単一遺伝すると強く主張しています)。

障害について

リリー・ホワイトには潜在的な特性がある。プロジェクトを初めてすぐに頭が明らかに片側に傾くような軽度の神経学的問題を持つベビーが孵化した。私たちはこれを過去に一度か二度、リリー・ホワイトではない個体でで見たことがあったが今回の障害がリリー・ホワイトとは紐付かないランダムな障害なのか、それともリリー・ホワイトと分離不可能な障害なのかこの時はまだ解っていなかった。

私たちは障害の出た個体を観察していたが、彼は無事に成長しそれ(頭が片側に傾く障害)以外は全く問題なく行動した。暫くして私たちは同じ症状の別の個体を孵化させた。この時点でこの障害が繰り返し起こる深刻な問題であることが判明した場合に備えて、リリー・ホワイトの繁殖を一時的に中止した。初期のヒョウモントカゲモドキエニグマや、ボールパイソンのスパイダー、カーペットパイソンのジャガーなどと同様の問題を起こしたく無かったからです(翻訳者注: 現在エニグマやスパイダーなどは、今でもそれを繁殖し続けるべきか多くの人が議論している)。

幸いなことにこの障害は非常に稀な副作用であり、猶且つ成長過程で発症する事はなかった。障害の有無は孵化した時点で判別できる。私達は18ヶ月から8歳までのリリー・ホワイトの大人を何匹も所持しているが、孵化時に障害が発生していなかった個体が後に障害を起こした事はありません。これまでのところリリー・ホワイトから障害が出た割合は5%未満であり、最近の繁殖では5%よりも少なくなっています。

障害のトリガー

我々は最近いくつかの観察を行い、この神経学的形質の頻度と重症度は、基本的にリリー・ホワイトのインキュベーション温度に関連していると考えた。

我々は最近の観察結果を裏付けるために一連のインキュベーション温度の実験を行っている。現時点では少なくとも培養の最初の数週間は、より低温であることが望ましい(華氏68~72F->摂氏20~22℃)。これはここ数年の私たちの主なインキュベーション温度だった。

我々はインキュベーションの最初の4週間における高温が潜在的なトリガーであり、より低温のインキュベーション温度がこの問題を最小化または障害を排除する可能性があると考えている。当社の顧客は今ではかなり多くのリリー・ホワイト種を育てており、神経学的な問題を一度も経験したことがない人もいます。

リリー・ホワイトが真の遺伝子の形体であるという事実に我々は完全に自信を持っているが、他にもリリー・ホワイトと似ているが少し違う外見の個体ががいるという事実を認識している。他の例が単一遺伝する事を誰も証明していないので、我々はこれらの個体は美しいが単純にポリジェネであるか、まだ単一遺伝が証明されていないと考えている。

結論として私達はリリー・ホワイトがこ非常に数少ない、本物の単一遺伝するモルフの1つであると信じている。そして私たちはこれから来るこのモーフの多くの刺激的で美しい変種の出発点にちょうどあります。