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スーパー体

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ヘイルストーム Photo By iori@geckoholic 2017/12/18

スーパー体とはヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)のモルフの中でも、共顕性(共優性)遺伝するモルフがホモ接合した際に用いられる表現です。
遺伝子学ではスーパー体という用語は存在せず、ヒョウモントカゲモドキのコミュニティの中で用いられる用語です。

スーパー体について

爬虫類コミュニティでは、しばしばスーパー体という言葉が使われます。
これは共顕性(共優性)遺伝する遺伝子がホモ接合した際に得られる、非常に特徴的な表現型を指します。
ですが遺伝子学ではスーパー体という言葉はありません。

共顕性(共優性)遺伝と不完全顕性(優性)遺伝

本来共顕性(共優性)遺伝とは、同一遺伝子座の複対立遺伝子がa/bの様にヘテロ接合している際にお互いの表現型が完全な形で両方確認出来る事を指します。

ですがマックスノーを始めとする多くの共顕性(共優性)とされるモルフはヘテロ接合で不完全な表現型で、ホモ接合で完全な表現型となります。
これは他の複対立遺伝子は関係ないですし、この様なパターンは不完全顕性(優性)遺伝と分類するのが正しいです。

マックスノーの場合はノーマル遺伝子とマックスノー遺伝子が不完全顕性(優性)の関係にあり、マックスノーがヘテロの場合はマックスノーとノーマル遺伝子の中間形質が得られ、マックスノーがホモ接合でマックスノー本来の表現型が得られる事になります。

以下はマックスノーM,ノーマルnと表記しています。

組み合わせ モルフ
M/M スーパーマックスノー(ホモ接合マックスノー) Mの形質が完全に表現型として確認出来る
M/n マックスノー(ヘテロ接合マックスノー) Mとnの優劣関係は不明瞭でどちらかの形質が完全に、もう一方の形質は不完全な状態で確認出来る
n/n ノーマル nの形質が完全に表現型として確認出来る

ヘテロ接合とホモ接合について

ホモ接合とは遺伝子座(対立遺伝子が収まる箱の事)に同じ対立遺伝子が二つ収まっている状態です。
対立遺伝子はいわゆるマックスノー遺伝子等の事です。

この遺伝子座という入れ物には箱が二つありある遺伝子、例えばエクリプス遺伝子がエクリプス遺伝子座に一つだけ収まっている状態をヘテロ接合と呼びます。
エクリプス遺伝子座にエクリプス遺伝子が二つある状態をホモ接合と呼びます。

潜性(劣性)遺伝、優性遺伝、共顕性(共優性)遺伝でのヘテロ・ホモ接合の違い

より詳しくは優性の法則と拡張のまとめをご覧ください.

潜性(劣性)遺伝する遺伝子については、ホモ接合でしかその形質(エクリプスであれば目が真っ黒になる等)の表現がされません。
エクリプスや各種アルビノは潜性(劣性)遺伝なので、ホモ接合して初めて形質が表現されます。

顕性(優性)遺伝する遺伝子については、ヘテロ接合でもその形質が表現されます。
エニグマホワイトアンドイエローは顕性(優性)遺伝なので、ヘテロ接合でも形質が表現されます。
しかしホモ接合してもその表現は変化しません(子に遺伝する確率は倍になります)

共顕性(共優性)遺伝は共顕性(共優性)の関係にある2つの遺伝子が揃うと両方のホモ接合体の表現型が表れる。