潜性(劣性)遺伝は遺伝子座に同じ対立遺伝子が2つ揃い(ホモ接合)、初めてその形質が表現型として現れます。 遺伝子が一つだけの状態(ヘテロ接合)では形質が表現されません。
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アルビノ/(T-)Albino
特徴 | |
---|---|
作出者 | Bob Clark |
発見年 | 1980年代初頭 |
モルフ分類 | T-アルビノ |
モルフ特徴 | |
a.k.a | アメラニスティック(Amelanistic) |
アルビノ(Albino)の特徴は基調色は透明感のある白色で、模様は黄色又は黄橙色になります。瞳、虹彩ともに透明感のある赤色です。
ボールパイソンの中で最初に固定されたモルフで現在でも人気が高いです。
1980年代初頭にワイルド個体が初めてイギリスに出荷され、その後1992年にBob Clark氏により潜性(劣性)遺伝と証明されました。
アルビノにはライン(系統)が存在しないので、ラインを気にせずに交配することができます。
T+/-アルビノについて
アルビノにはT+アルビノとT-アルビノの2種類があります。T-はチロシナーゼネガティブと読み、T+はチロシナーゼポジティブと読みます.
+と-なのでそれぞれプラスマイナスと読みたくなりますが、ポジティブとネガティブが正しい読み方です。
それぞれの違いはチロシナーゼを全く生成出来ないか、多少生成出来るか?となります。 チロシナーゼとはメラニン色素の元になる物質で、チロシナーゼが生成出来ないとメラニンも生成されず透明になります。アルビノの目が赤く見えるのは目の細胞に色が無く透明であり、血管が透けて見えて結果的に赤く見える為です。
コントラストについて
一般的にアルビノにはハイコントラストとローコントラストの2種類があります。「コントラストが高い」とは「ホワイトとオレンジのメリハリが強い」事を指します。
ハイコントラストのアルビノを作成するには、コントラストの高い個体を選択交配する必要があります。パターンが濃く、パターンに白く抜ける部分がない個体を選択するのが良いとされています。
具体的にはハイコントラスト・アルビノのラインにオレンジの強い個体やメリハリの強い個体だけを導入し、組み合わせる事でそのラインの特徴を固定していくことになります。
蛇(特にメス)は性成熟まで時間が掛かるために、こういったラインの個体は通常よりも高価に成りやすいです。
ハイコントラスト・アルビノ
ハイコントラスト・アルビノは非常に人気がありますが、名前負けしている個体も多いようです。
ハイコントラストという名前そのものが非常にそそられるものがありますが名前だけで判断せず、実物を見てメリハリの強い個体かどうか判断した方が良いと思われます。
ローコントラスト・アルビノ
互換性について
爬虫類コミュニティでは、よく互換性という言葉が使われます。
これは同一遺伝子座内の異なる劣性遺伝子a,bがa/bのような時でも表現型が確認出来る場合に使われます。
ですが遺伝子学では恐らく互換性という言葉はなく、上記は共優性又は不完全優性に分類されます。
不完全顕性(優性)について
T-アルビノはキャンディ(T+)アルビノ(Candy (T+)Albino)とタフィー(Toffee (T+)Albino)と同一遺伝子座とされています。
3つ以上の対立遺伝子がありますので、これらは複対立遺伝子となります。
またT-アルビノと何れかのT+アルビノが遺伝子座に一つずつある場合、キャンディーノ/タフィーノと呼ばれるモルフに分類されます。
それぞれはT-アルビノとT+アルビノの中間の様な見た目になるとされており、中間形質または中間雑種と言います。
これは不完全顕性(優性)というどちらの表現型も確認できるが、優劣関係が不明瞭であり、どちらか一方の形質が完全には表現型として確認出来ない様な優劣関係に当てはまります。
それぞれはノーマル遺伝子に対しては優劣関係が劣る(劣性/潜性)ので、T(+/-)アルビノ/ノーマルの組み合わせだと表現型が確認出来ません。
ですがT+アルビノ/T-アルビノの組み合わせでは、それぞれの優劣関係がノーマル遺伝子とは異なる為にこの様な事が有りえます。
アルビノをa,キャンディをc,タフィーをt,ノーマルをnと表記するならば以下のようになる。
組み合わせ | モルフ | 表現型 |
---|---|---|
a/a | T-アルビノ | aの形質が完全に表現型として確認出来る |
c/c | キャンディー | cの形質が完全に表現型として確認出来る |
t/t | タフィー | tの形質が完全に表現型として確認出来る |
a/c | キャンディーノ | aとcの優劣関係は不明瞭でどちらかの形質が完全に、もう一方の形質は不完全な状態で確認出来る |
a/t | タフィーノ | aとtの優劣関係は不明瞭でどちらかの形質が完全に、もう一方の形質は不完全な状態で確認出来る |
a/n | het T-アルビノ | aはnに対して潜性(劣性)なのでノーマル表現 |
c/n | het キャンディー | cはnに対して潜性(劣性)なのでノーマル表現 |
t/n | het タフィー | tはnに対して潜性(劣性)なのでノーマル表現 |
現在はCandyとToffeeは別系統の同一遺伝子かもしれないと考えられているため、c/t
についてはここでは扱いません。
キャンディノ/Candino
タフィーノ/Toffino
アルビノ同士の交配について
ボールパイソンはホモ接合のアルビノ同士の交配は推奨されない、というのが国内での共有されている認識です。
孵化率が低いという方や奇形が出やすい、海外ブリーダーも推奨していない、という話が見られますが検証した結果を見つけることは出来ませんでした。
アルビノのホモ接合とアルビノのヘテロ接合を交配させると奇形が出にくいという日本語の情報がインターネットにありました。
奇形についての推測
個人的な推測ですがホモ接合とヘテロ接合の組み合わせだと奇形が出にくいという事は、アルビノという遺伝子に問題があるのではなく近交係数が高い(近親交配により血が濃くなっている)のではないかと考えられます。
潜性(劣性)遺伝のモルフはなるべくヘテロのノーマル表現の個体や、ヘテロとの交配によるPoss 50% Albino
のような個体を出したくない為に近親交配が進む傾向があると考えられます。
よってブリーダーが違っても近い親戚関係にあり、奇形が出やすい可能性はあります。
もし近交係数が原因であれば、ヘテロアルビノでなくともアルビノ+別のモルフ(違う血が入っている)のデザイナーズモルフとの交配で奇形発生率を抑えられるかもしれません。
現在でも同様に奇形が出やすいのかは不明ですし、もしも遺伝的に奇形が出やすいという検証結果を知っている方がいたらTwitter又はメール(info@breeder.io)まで連絡を頂けると幸いです。
キャンディ・タフィー(T+)アルビノ/Candy, Toffee (T+)Albino
特徴 | |
---|---|
作出者 | Paul Angelides(Toffee) |
発見年 | 2009年 |
モルフ分類 | T+アルビノ |
モルフ特徴 | Candy,Toffeeは同一遺伝子の可能性がある |
a.k.a |
キャンディ(Candy)/タフィー(Toffee)は特徴は基調色はやや赤みを帯びた紫色,模様は淡黄色になります。目は(T-)アルビノと比べて濃く、瞳と虹彩ともに葡萄色になります。
(T-)アルビノと同一遺伝子座のため互換性があります.詳しくは(T-)アルビノの互換性についてを参照してください。
幼体の時の見た目はアルビノに近いですが、成長と共に上記の写真のようなアルビノとはまた違う魅力的な見た目になります。
以下では同一個体のToffeeの幼体と成体の写真を見ることができます。
- https://ball-pythons.net/forums/showthread.php?191603-Question-about-Candy-and-Toffee-appearance-of-subadults
- http://reptilescanada.com/threads/candy-balls-toffee-balls.69560/
同一遺伝子の可能性
キャンディとタフィーは別系統の同一遺伝子ではないか?と考えられています。
しかしはっきりと同一遺伝子である、または同一遺伝子ではないと結論付けた検証を見つけることは出来ませんでした。
もし同一遺伝子であったとしても、別系統なのでそれ以外の遺伝子が影響して2つは少し異なる表現をしていると考えられます。
こういったモルフはもし同一遺伝子と判明しても、混ぜずに系統・血統を維持するのが望ましいでしょう。
ラベンダー(T+)アルビノ/Lavender (T+)Albino
特徴 | |
---|---|
作出者 | Ralph Davis Reptiles |
発見年 | 2001年 |
モルフ分類 | T+アルビノ |
モルフ特徴 | |
a.k.a |
ラベンダー(T+)アルビノ(Lavender (T+)Albino)の特徴は基調色は名前の通り淡い紫色、模様は黄橙色、所々に傾向オレンジのハイライトが染み出します。瞳と虹彩は共にアルビノに比べて濃く葡萄色になります。
幼体時はアルビノの体色に似ているが目の色で判別が可能です。
独特の美しい紫色と、大きくなっても模様の黄色が退色しないことで初期から人気が高いです。
野生採集個体を元にアメリカと日本の2つの系統がありますが、遺伝的に同じものかは現在不明です。
ウルトラメル/Ultramel (T+)Albino
特徴 | |
---|---|
作出者 | 不明 |
発見年 | 不明 |
モルフ分類 | T+アルビノ |
モルフ特徴 | |
a.k.a | ウルトラメラニスティック(Ultra Melanistic) |
ウルトラメル(Ultramel (T+)Albino)の特徴は基調色はやや赤みを帯びた紫色、模様は黄色から淡黄色です。
幼体時は淡い紫色が基調色で、蛍光管が強い濃い黄色の模様が入ります。
成体では薄いベールを全身に被せたように黄色が発色します。
ウルトラメルとMark Bell ライン キャラメルアルビノは同一モルフと考えられています。
他にもモナーク、バーガンディアルビノ、ブルゴーニュアルビノが類似した系統と知られているが、同一モルフかは不明.
キャラメル(T+)アルビノ/Caramel (T+)Albino
特徴 | |
---|---|
作出者 | NERD |
発見年 | 1996年 |
モルフ分類 | T+アルビノ |
モルフ特徴 | |
a.k.a | キャラメル/ザンティックアルビノ, ザンティック |
キャラメル(T+)アルビノ(Caramel (T+)Albino)の特徴は基調色は濃い紫色で成体では薄いベールを全身にかぶせたように黄色が発色し、模様は黃橙色から黄色となります。
虹彩は非常に明るい金色だが、瞳は黒色にも見える濃い葡萄色です。
幼体時は淡い紫色の基調色に、蛍光管が強い濃い黄色の模様です。
他のモルフと組み合わせると明色部のくすみが抑えられ、色調に蛍光感が加わることから人気がああります。
一般にキャラメルアルビノと言われるのはN.E.R.Dライン。
他にも以下のようなラインがありますが、遺伝的に同一かは不明です。
- Bell Line
- Upscale Line
- Crider Line
- Ralph Davis Line
N.E.R.Dラインでは「キンク(ド)テール」と呼ばれる脊椎や尾椎の変形を伴う個体が表れる事があります。
ゴースト/Ghost
特徴 | |
---|---|
作出者 | NERD |
発見年 | 1994年 |
モルフ分類 | ハイポメラニスティック |
モルフ特徴 | 複数の互換性の無いライン有り |
a.k.a | ハイポメラニスティック(Hypomelanistic) |
ゴースト(Ghost)は黒色の発色が抑制されたカラーモルフです。基調色は灰色がかった紫色、所々に蛍光管のあるオレンジ色や黄色のハイライトが染み出します。模様は黃橙色や黄色、淡黄色、灰黄色など系統だけでなく雌雄や個体によってバリエーションがあります。
他のモルフと組み合わせると明色部のくすみが抑えられます。
複数の系統(G1,Bp.024,Bp.001グリーン,ブルー)があり、異なる系統のゴーストの交配はF1では見た目はノーマルである事から遺伝的には別と考えられます。
F1同士を掛けると理論的にはダブルゴーストが6.3%(1/16)で出現しますが、これらを外見から判断するのは非常に難しいため系統を考慮した交配計画が必要となります。
ハイポについて
ハイポとはハイポメラニスティックの略になります。
黒い色素であるメラニンが表現されている状態である「メラニスティック」に、「下・低い・未満」などの意味を持つ接頭語「ハイポ」を加え黒色素胞を抑制する、という意味になります。
リューシは多く細胞の色素が「白くなる」ように働く遺伝子ですが、ハイポはあくまで「黒い色素を抑制する」ので黒以外の赤やオレンジ色の色素は抑制しません。
よってアルビノとのコンボモルフはとても印象的になります。
アザンティック/Axanthic
特徴 | |
---|---|
作出者 | V.P.I |
発見年 | 1997年 |
モルフ分類 | アザンティック |
モルフ特徴 | 複数の互換性の無いライン有り |
a.k.a |
アザンティック(axanthic)は体色から黄色を消失させるモルフになります。
基調色は黒色、模様は灰褐色となります.ボールパイソンの本来の黄色がないためモノトーンとなり、他のモルフとは非常に異なる見た目となります。
V.P.Iブラックアザンティックは黄色の消失と共に、ブラックの名の通り幼体時から目や模様に黒色が強く発色します。
単体では他のモルフに比べると地味ですが、スノー(アルビノ+アザンティック)を始めとする多くのコンボモルフになくてはならないモルフです。
- V.P.Iライン
- TSKライン
- Michael Jolliffライン
- V.P.Iブラックアザンティック
を代表に、複数の遺伝的に異なる系統が存在します。
これらを外見で判断するのは非常に困難なので、系統を混ぜないように交配計画を考える必要があります。
また購入する際もどの系統か聞いておくと良いでしょう。
アザンティックについて
アザンティック(Axanthic)は「黄色いもの」という意味の単語xanthicに否定を意味する接頭語aを加えた、黄色ではないという意味になります。
名前の意味する通り、アザンはボールパイソンに対して黄色い色素を抑制します。
見た目は白と黒のモノトーンになります。
デザートゴースト/Desert Ghost
特徴 | |
---|---|
作出者 | Reptile Industries / ReptMart |
発見年 | 2003年 |
モルフ分類 | ハイポ? アザン? ブラウンアウトの抑制? |
モルフ特徴 | |
a.k.a |
デザートゴースト(Desert Ghost)の特徴は黄色の発色が抑制されたカラーモルフです。
潜性(劣性)遺伝のゴースト(Ghost),顕性(優性)遺伝のデザート(Desert)とは別のモルフです。
幼体は黒色の基調色に透明感のある山吹色の模様.成長に伴い模様の黄色みが薄れ、成体になると黒色を基調色に象牙色の模様というモノトーンな姿に変貌します。
他モルフと組み合わせるとモノトーン調の色彩が際立つ事から人気があります。
- Mark Bellライン
- Bp. Supplyライン
- サハラ
など独自に固定された系統が複数ありますが、遺伝的に同じかは不明です。
サンセット/Sunset
特徴 | |
---|---|
作出者 | BHB Enterprises |
発見年 | 2012年 |
モルフ分類 | カラー&パターンモルフ |
モルフ特徴 | |
a.k.a |
サンセット(Sunset)は模様の退縮と赤色の増加が生じるカラー/パターンモルフです。
非常に特徴的なモルフで全身がオレンジ色の強い褐色に覆われ、そこに下方がすぼまったパルーン型やバブル型の模様が不規則に並びます。これらの模様の中には暗色のスポットやスペックルが入ります。
幼体は赤みの強い赤褐色となります。
現在でも流通は少なく、ホモはもとより100%ヘテロでも非常に高価です。
パイボールド/Piebold
特徴 | |
---|---|
作出者 | Peter Kahl Reptiles |
発見年 | 1997年 |
モルフ分類 | (部分的な)リューシスティック&パターンモルフ |
モルフ特徴 | ヘテロでもパイドマーカーで見分けが出来る |
a.k.a |
パイボールド(Piebold)は部分的な白化(リューシスティック)が生じるカラー/パターンモルフです。
頭部はノーマルと変わりませんが、顎部から尾部にかけて陶器のように不透明な白色の斑が不規則に並びます。この白斑の面積や数、入り方などは個体ごとに異なります。
模様や白斑以外にも影響があり、体色が残った部分は暗褐色で正中線に沿って独特なストライプ状模様を呈します。この暗褐色の部分は幼体時にはオレンジ色を帯びた濃い黄色をしており、個体によっては成長しても所々にサフランイエローの色面が残ります。模様と白斑の境目は黒色です。。
ヘテロでもほぼ必ず腹部の尾の辺りが黒いストライプで挟まれており、パイドマーカーと呼ばれこれによりヘテロでも見分けがつくため共優性ではないか?とも言われています。
ハイホワイト
白斑の占める割合が多いものを「ハイホワイトパイド」、少ないものを「ローホワイトパイド」と呼び分けることもあります。
ハイホワイト同士からはハイホワイトが、ローホワイト同士からはローホワイトが生まれやすいとされていますが、どの程度白斑が入るかはある程度異常はランダムと考えたほうが良いです。
あくまでもハイ/ローは遺伝的な優劣ではなく名称ではないため、自分の好みの個体を探すことをお勧めします。
リューシスティックについて
リューシスティック(Leucistic)は白化という、多くの動物に見られる遺伝子です。
アルビノと混同されやすいですがアルビノがチロシナーゼを抑制すること、つまり色を失う・消すような効果によって結果的に白くなるのに対し、白化は「白色」を選択し白色を増やす遺伝子となります。
アルビノと最も違う見た目は、アルビノは色素がないため虹彩等の目の各組織にも色がつかずに透明となります。その結果、血管が透けて見える為に目が赤くなるのに対して、リューシ単体ではは色素を失う訳ではないので目が赤くならない事です。
クラウン/Clown
特徴 | |
---|---|
作出者 | V.P.I |
発見年 | 1999年 |
モルフ分類 | カラー&パターンモルフ |
モルフ特徴 | |
a.k.a |
クラウン(Clown)は頭部を含めた全身の模様と体色に影響があるカラー/パターンモルフです。オリジナル個体にあった、目の下の黒色の模様が道化師の涙目模様に似ていたためクラウン(Clown=道化師)という名前が付けられました。
体色は明るく、基調色は濃褐色、模様は金色を帯びた褐色になります。
模様の面積はノーマルと比べ著しく広がり、所によっては隣り合った模様がつながって大きな雲形模様となります。
トライストライプ/Tri-Stripe
特徴 | |
---|---|
作出者 | The Snake Keeper |
発見年 | 不明 |
モルフ分類 | パターンモルフ |
モルフ特徴 | |
a.k.a |
トライストライプ(Tri-Stripe)は体側を中心とした模様に影響が見られるパターンモルフです。体側を大柄な模様が覆い、その上方を黒色の細いストライプが体軸と平行に走ります。
この大柄な模様は体側上部までせり上がるものの背面には達しないため、背面と左右体側に3本の黒いストライプが入るように見えます。
この3本のストライプが「トライストライプ」の名前の由来になります。
ジェネティックストライプ/Genetic Stripe
特徴 | |
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作出者 | V.P.I |
発見年 | 1999年 |
モルフ分類 | パターンモルフ |
モルフ特徴 | |
a.k.a |
ジェネティックストライプ(Genetic Stripe)は模様がストライプ状になったパターンモルフです。
非常に特徴的なモルフで全身は明褐色に覆われ、背面には黒色に縁取られたストライプが正中に沿って頸部から尾端に向けて走ります。
個体によってはストライプが部分的に途切れたり体側に模様が見られたりするものもいますが、モルフの特徴が顕著に出た個体は太くて明瞭なストライプが頸部から尾端まで途切れず走り、体にはそれ以外の模様が入らないです。
パターンレス/Patternless
パターンレス(Patternless)は模様が消失したパターンモルフです。
全身金色を帯びた明るい褐色に覆われます。背面は他の部分よりも色調が明るくなり、個体によってはその周囲に黒色の染みも入るため、頸部から尾端にかけて薄っすらとストライプが走るようにも見えます。
スーパーシナモンパステルにも見えますが、パターンレスは体色が明るく薄っすらと残るアイラインで識別可能です。
参考文献
ボールパイソン (見て楽しめる爬虫類・両生類フォトガイドシリーズ)
The Complete Ball Python: A Comprehensive Guide to Care Breeding and Genetic Mutations